シリーズ植物   連載第34回

花より実頃が見頃? ❖クワ科の「実」のおいしい秘密❖ 

クワ科は全て小さな花が集団で咲く。甘くなるのは子房を包む「花被」が肥大成長液化した部分である。 また乳管を持ち、切ると乳液を出す性質を共通にもつ。

❖マグワ(カラグワ)❖・・・雌花の株・雄花の株・雌雄同居の株がある。

① 花の時
➁4枚の花被片が肥大し液状になる。中に種子を含む子房(果実)がある
③ 花の柱状集団
 ④ジャムに餌にと、ヒト・サル・トリが狙う黒熟期

※高麗川河畔にはこの中国原産の養蚕用栽培種の子孫が多い様だが、ヤマグワも又 養蚕に利用され、このヤマグワ系統の子孫も野生化している。更に両種の交雑起源と 思われるタイプもいる。マグワとヤマグワは花柱の長短や葉先の形状が区別の目安とはなるが、厳密な線引は、本来極めて難しい事は知っておきたい。

❖ヒメコウゾ❖・・・雌花と雄花はボール状集団で、同じ株に同居する。


➀新枝の基部には雄花の集団、先に雌花の集団が咲く。めしべの赤紫色が美しい



➁花には実になる花と不稔の花が混在する。(不稔の花は緑色で燭台状)



➂花被片は合着し袋状になる。→肥大し、液化、赤熟する。(食べられる)

※和紙の材料として使われる「コウゾ」は、このヒメコウゾとカジノキの交雑栽培種である。

❖イチジク❖・・・雌花と雄花は壺の中に隠れて咲く。同居・別居は種により多様。
 ※食卓にのぼる最も美味なクワ科がイチジクである。クワやヒメコウゾと同様、花の部分を食べているが、肉厚な皮部は花集団の着く茎の拡張部である。
 ※クワ科約1000種のうち800種はこのイチジクの仲間であるが、種子生産には花の咲く壺に潜れる「イチジクコバチ」による送粉が必要な「虫媒花」である。(上2属は風媒花)
 ※栽培種は、自然界で発見された「単為結果」種が改良されたものでタネは稔らない。
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