◆「ガガイモ」◆ (キョウチクトウ科)

都市部では希少種になったが,夏の間中,河畔や道端フェンスを、
小さな淡紅色の花で飾り続けるガガイモは、日本全国、平地で最も普通でありながら、
ほぼ「無名」の雑草的ツル草である。
しかし、晩秋の観察会では大スター。ビオトープのレディ「ガガ」となる。
裂開する果皮から、長い毛を持つ200余りの種子が、雲の如くモコモコ沸き立ち、
天空に舞う。歓声が沸き、人も舞い上がる。
このガガイモの、普通でない花のしくみに触れてみよう。

1  ガガイモ・マジック 巧妙な花のしかけ
ガガイモ1
*5裂した合弁花冠
*中心の白いドーム状肉柱体
 ➡おしべとめしべの合体
*突出するポールは
柱頭ではない。

ガガイモ2
ガガイモ4

ガガイモ3
2つの子房は独立しているが、上部では合着する。
多くは1個だけ実になる。

★花に大小があり、大きい花は両性花だが、小さい方は花粉親(♂)の働きだけする。
①甘い香りと蜜に誘われて、やって来た昆虫は、口吻を蜜のある花の基部に差し込む。
②たてに伸びる溝の内側には、上向き刺毛がびっしり➡口吻は上に滑らせ抜くしかない。
③この時花粉塊がぶらさがるクリップが、昆虫のヒゲや毛を挟み花粉がセットで持出される。
  次の吸蜜時、昆虫から外れた花粉塊は溝の奥にある入口から柱頭への通路-部屋に入り、
花粉は発芽する。(右側写真の赤い➡は花粉の進入ルート。矢の先が柱頭)

2  神様は「ガガイモ」の舟に乗って
『古事記』によると大国主命の国造りの際,
大海原を「天の羅摩(ラマ)舟」に乗って
『少彦名神』(スクナビコナノカミ)が助っ人にやって来た。
「羅摩」とはガガイモの漢方薬名、大和言葉に翻訳すると「加々美」。
「カカ(ガ)ミ舟」➡「ガガイモ舟」となったらしい。「イモ」の由来は?だが、
果の形からかもしれない。

ガガイモ5
ガガイモ5" ラマの舟に乗った「神田明神」の彫像

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