高麗川の野鳥たち カワウ(河鵜) 連載第31回

清流高麗川の上空を、大きな黒い怪鳥!?が飛翔。だんだんに高度を下げて、水面に着水。
体はほとんど水面下に沈んで、長い首に先の曲がった嘴を斜め上に向けている。嫌われ者!?の大型の水鳥カワウだ。

 カワウは、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸、ニュージーランド、北米大陸東部沿岸、アフリカ大陸、グリーンランドの一部などに生息、繁殖する。日本では本州、四国、九州に繁殖地があり留鳥。青森県では夏鳥。1970年代には3000羽以下まで減少していたが、その後公害規制による河川水質の改善で、餌となる魚が増えたことにより、現在6万羽以上と推計されている。
 湖沼や河川、池などで生活し、雌雄同色。全体に黒く見えるが、背と雨覆いは茶褐色で、各羽には黒い羽縁がある。嘴の基部は黄色で、その外側の裸出部は白い。繁殖期には顔を囲む部分と、脚のつけねは白い羽毛になるが、個体差がある。
 幼鳥は淡色で光沢がない。水かきを使い尾羽をかじにして潜水し、魚などを捕食する。水辺近くの林に集団でねぐらや営巣し、コロニーと言う。巣は木の枝に、小枝や枯草で皿形に作る。産卵期は11月~6月と長期で、冬季も繁殖するのが特徴。卵数は3~4個、抱卵日数は25~28日位、巣立ちまでの日数は30~45日。
 
坂戸市内の高麗川流域周辺でのコロニーは無いですが、国営武蔵丘陵森林公園内の山田大沼のコロニーには数百羽が生息し、沼上を飛翔する姿は壮観です。
その反面、コロニーとして利用している木々は真っ白で、枯死状態。糞害です。
筆者は10数年前、公園の「カワウ対策会議」に出席したことがありますが、これと云う決め手が無く、その後試行錯誤。今も苦慮しているようです。
 
カワウは1羽で1日500gの魚を食べると云われ、各河川で漁協などが放流したアユやコイなどが捕食される漁業被害がおこり、問題となっている。冒頭で「嫌われ者!?」と書いた所以(ゆえん)である。
夏の風物詩として親しまれている「長良川の鵜飼」の鵜は、別種の「ウミウ」です。
 悪いイメージの鳥になった。話しを変えよう。浅羽ビオトープの「ねむの木広場」から、前を流れる高麗川を眺めよう。下流中里堰近く、左岸の立木に止まっています。中州や河川敷では、両翼を広げている面白い姿がみられます。ウ類の羽は水をはじかないので、日光浴で乾かしているのです。双眼鏡か望遠鏡で「目」を観ましょう。宝石「ヒスイ」の様な目の色に「すてき~!」と叫ぶでしょう。

    しのゝめや 鵜をのがれたる魚浅し  蕪村

              参考資料:山と渓谷社・日本の野鳥 他
                           文 増尾 隆
                           絵 坂口 稔 
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