冬枯れの木立に、シメやカシラダカなど、北から渡って来た小鳥たちが飛び交う浅羽ビオトープ。あの夏の猛暑も遠い日となり、今は冷気に包まれ、その冷気を震わせて「ちょっとこい ちょっとこい」の大きな声。「コジュケイが鳴いている!」姿は見えない。

 本州(一部寒冷地を除く)、四国、九州、佐渡島、伊豆諸島、小笠原諸島、淡路島、隠岐、対馬、五島列島、大隈諸島などに通年生息する。 もともとは、中国南部に分布する鳥で、大正10年代移入された。1911年頃に、東京都と神奈川県で放鳥したものが、自然繁殖で増加した。

 雌雄同色で、成鳥は額から過眼線、頸の後方にのびる線と胸上部は青灰色。頬と喉、頸側から胸は赤褐色。上面は薄い褐色で、濃い褐色と白っぽい斑模様。腹は黄橙色で、脇腹に暗褐色の斑がある。尾は短く、雄には蹴爪がある。
 平地から山地の藪の多い林や林縁で、繁殖期はつがいで非繁殖期は群れをつくって生活する。ときどき開けた場所にも出てくる。地上で歩きながら採餌し、落ちている草や木の実をついばんだり、昆虫類、クモ類なども食べる。林縁や農耕地で餌をとることもあるが、驚くと藪の中へ逃げ込む。
 繁殖期には地面を浅く掘りくぼめて巣とし、枯れ草敷いた上に7~8卵を産む。産卵期は5~6月、抱卵日数は17~19日位。孵化した雛はまもなく巣を離れて、親鳥の後につづいて歩く。2回繁殖するので、大きな雛と小さな雛が混ざった家族群のこともある。亜種に台湾から移入、野生化したタイワンコジュケイが神戸市周辺に定着、生息する。



 浅羽ビオトープの野鳥観察会で、小鳥の声とは違った高い大きな鳴声がする。
『ケンケ~ン』、「あれは何?」とAさん。「あれはね、キジ!」、「あっ、今度は
『チョットコイ チョットコイ』と鳴いているよ、あれは?」とBさん。「あれはコジュケイです。私にはチョットコイよりも『ピポーピ ピポーピ』に聞こえるけど…!?」

 遊歩道を歩いていると、目の前を横切り藪の中へ、親鳥先頭に数羽の雛や幼鳥が入って行くのに出会うことがある。思わず「ラッキー かわい~」!!

コジュケイ
   コジュケイ キジ目キジ科
          L(全長) 27cm

参考資料:山と渓谷社・日本の野鳥 他   
     文 増尾 隆
     絵 坂口 稔
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