2012.09.01 No25 カッコウ
高麗川の野鳥たち カッコウ(郭公) 連載第25回
 初めてカッコウの鳴声を聞いたのは、奥日光の戦場ヶ原でした。それから、信州戸隠小鳥の森、飯綱高原、富士山五合目の観察体験で、バードウオッチングビギナーの頃は「高原の鳥」と思い込んでいました。名前は「カッコウー」と大きな鳴声が由来です。

 ユーラシア大陸とアフリカで広く繁殖する。日本には北海道から九州までの各地に夏鳥として5月頃飛来し、繁殖する。森林や草原に生息し、日本では主に山地に生息するが、平地にも生息する。鳴声が聞かれるのは5月中旬から8月上旬頃にかけてです。冬季は南方の温暖な地方に渡って越冬する。
 高原や明るい林、川原、低木の生えた草原、農耕地の周辺などで見られる。雌雄同色で、成鳥の上面は淡い青灰色で、風切羽は黒褐色。喉から胸は灰色。腹は白く、黒くて細い横斑があり、下尾筒は白く、羽先はわずかに黒い。目は黄色い。幼鳥は全体に褐色味があり、上面は各羽に白い羽縁があり、喉にも黒い横斑がある。本種にはまれに赤色型の個体がいる。採食は主に毛虫などガ類の幼虫や、甲虫などの昆虫を食べる。
 自分で巣を作らず、ホトトギスやツツドリと同様に、ほかの種の鳥の巣に卵を産みこむ。ウグイス類、モズ類、ホオジロ類、ヨシキリ類、セキレイ類などに托卵する。雌は、托卵相手の産卵途中の巣を選んで1卵をくわえとり、自分の卵を一つ産む。雛は、仮親のよりも1~3日早く孵化し、しばらくすると、まだ孵化していない仮親の卵を背中にのせて、巣の外に一つずつ放り出す。こうして巣内を独占し、仮親の世話で育つ。巣立つ頃には仮親の何倍も大きくなる。

 筆者は浅羽ビオトープでカッコウの観察記録は無い。本稿を書くに当って、観察熱心な会員のSさんにお聞きした。「若宮橋を渡って、少し下流の高麗川左岸河畔林に、毎年5月頃来ますよ。ただ今年はまだ(8月16日現在)姿も声も聞いていない」とのお話で、自分の古い記録ノートを開いて見た。ありました! 現ビオトープとして整備される前の浅羽地区で、平成10年6月30日、平成11年5月22日には「ふるさとの川高麗川を考える会」の野鳥観察会の下見で、翌23日森戸橋を渡っているときにも声を聞いている。平成11年6月9日と、13年6月9日には土屋神社の枯れ木状の大杉の梢で、両翼を下げ、長い尾を上げる独特の格好で「カッコーカッコー」と鳴いていた。

ban 20005

  カッコウ ホトトギス目ホトトギス科
  L(全長) 35cm

参考資料:山と渓谷社・日本の野鳥 他

       文 増尾 隆 
       絵 坂口 稔
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